世界環境デー ~都市と環境~
こんにちは。
カナダの大学に通ってるAsaRiです。
日本はもう仕事など始まってるみたいですね。
こちらも明日からレストランなどがオープンするみたいです。
さて、今日、6月5日は1972年にストックホルムで開催された国連人間環境会議を記念した世界環境デーです。
環境とかいうけど、正直ピンとこないですよね。
私もサステイナビリティを勉強していますが、規模が大きすぎてイマイチわかりません(笑)
なので、今回は自分の学部、都市設計の面から環境について書いていこうと思います。
そもそも都市設計とは?
都市設計とは文字通り、街の設計をすることです。
カナダではPlanningと言われています。
普段何気なく都市で過ごしてる方が多いと思いますが、水道などの公共事業からビルの配置、さらにはビルの高さ・利用方法まで実はきちんと設計されていたりします。
都市設計と環境
さて、都市と環境の関係性についてです。
私たちは多くの環境破壊(森林伐採など)をして今の都市開発をしてきました。
これに関しては引き返せないことです。
起こったことですし、今更「都市をすべて森にしよう」なんていうのも無理があります。
みなさんは小中学校で
「田舎に住むことはいいことである、都市は空気も悪く、よくない。」
そう言われたこともあるのではないでしょうか?
実際、私は「都市に住むこと」=「悪いこと」という認識が大学に入るまでありました。
ですが、一概にそうとも言えないのです。
確かに、空気・水質汚染、廃棄物、エネルギー消費は主に都市からです。
エネルギーに関しては、80%が都市で消費されているとまで言われています。
ですが、人間一人あたりのエネルギー消費、そしてCO2の排出が少ないのも都市なのです。
都市に住めばエネルギー消費が少ない?
都市に住めば一人当たりのエネルギー消費・CO2の排出量は減ります。
どこで読んだ情報か忘れてしまいましたが、アメリカの大都市、ニューヨークはアメリカ国内で最も一人当たりのエネルギー消費・CO2排出が少ないという調査結果があります。
大気汚染自体は他の地域に比べてありますが、一人当たりにすると最小というのは面白いですよね。
理由としては「自家用車の利用が少ない」というのが大きいです。
なぜでしょうか?
まず、都市だと需要があるのでスーパーなどが家の近くにあることが多いです。
多くの場合、徒歩や自転車で行ける範囲にあります。
いわゆる「田舎」と言われる地域に住むと、どうしても日々の買い物で車を使わなければなりません。
次に通勤・通学で自分の車を使うことが少ないです。
これは公共交通機関の発展によるところが多いです。都市に住む多くの人が電車やバスをはじめとした交通機関を利用し、日々通勤・通学します。
(今後リモートワークも増えていくとは思いますが。)
郊外ではどうでしょう?
バスや電車の本数は都市部に比べ少なく、駅なども家の近くにない場合が多いです。そうすると、人は自家用車を使います。
このことから「自家用車の利用が少ない」都市部は一人当たりのエネルギー消費・CO2排出が少ないと言えます。
もちろん、これだけではありません。
「人が密集して住む」ということは電気・水道などの設備が「一部にまとまっている」ということでもあります。
郊外に広がるほど設置に費用・材料・エネルギーがかかり、メンテナンス等も大変になってきます。
道路もそうですね。
道路が広くて、長いほど植物の生える場所は制限され、またアスファルトは黒いので光を吸収しやすく、温暖化の原因とも言えます。
これは少し話が逸れますが、移動の費用・公共設備のメンテナンス費用を考えると意外と都市に住む方が安く済むことがあります。
特にスプロールと言われる、要するに郊外ではこの傾向が顕著にみられます。(北米では$2000の差があるとまで言われています。)(Sustainable Prosperityより)
まとめ
まとめてしまうと、今、都市化が進んだ状態を考えると都市に住むことで環境への影響も減らすことができる、ということになります。
ちなみに、現在、世界総人口の半分以上が都市に住んでいると言われています。
この傾向は続くとみられ、2030年には人口の60%近くが都市部に住むという予想されています。
個人の意見としては、今後、
「都市に住む=悪い」
という考えが減ってほしいです。
必ずしも良いわけではありませんが、利点もあることを知っていただきたいです。
これまで都市発展のためにしてきた環境破壊は取り返しがつきません。
なら、今、できることはなにか。
私の場合、都市とサステイナビリティの関係性についての考えを深め、将来の仕事に活かすこと、そしてこのような形で皆さんに考えを広めることだと思います。
環境問題は難しい問題です。
ですが、必ず考えなければいけない問題でもあります。
ぜひ、多くの方に考えて、少しでもこの状況を改善していきたいです。